ある日、図書館で偶然手にとった日本の歴史本。
やんわりと戦争のことは知っていたものの、実際に原爆が投下された広島や長崎に行ったことがなく、ちゃんと自分の目で見ておきたいと思いました。
戦後を生きた祖父や祖母を幼少期に亡くし、当時の話を聞くきっかけがないまま大人になったわたし。
「今行かないといけない気がする」
すぐに長崎行きの航空券を予約して、訪れた長崎市。関西在住のわたしにとって、路面電車が街中を走る光景はとても新鮮でした。
わたしが訪れた日は、平日の真昼間。
『平和公園』には地元の小学生がたくさん居て、数人がグループに分かれて原爆落下中心地や周辺を探索する郊外学習を行っていました。
「火垂るの墓」を見て育ったわたしでも、大人になり時間が経つと戦争が遠い昔のことに感じていたのは事実……。
こうして子どもの頃から、戦争について学べる環境は素敵だなぁと感じた瞬間でした。
『長崎原爆資料館』で時間の許す限り資料や展示物を眺め、目を瞑りたくなるような戦時中の事実や無残な写真もたくさんあったけど、今こうして長崎に来れてよかったなと感じます。
そして、ちゃんと自分の目で戦争を見ようと思う”きっかけ”ができたことも。
高齢者が年々減っていく中で、長崎の街中でたくさんのお年寄りを見掛けました。
路面電車を待っていると話しかけてくれたお婆ちゃん。「また長崎においでね」と笑顔で見送ってくれた一言に、とても癒され心がほっこり。
何歳になっても戦争のことを学び続けないといけないと思うし、数少ない経験者の話を聞いて、次の時代に語り継いていかないとな……と感じた“戦争を学ぶ旅”。
とってもいい街だったなぁ、長崎。
次は出島や佐世保をゆっくり観光したいなと後ろ髪を惹かれながら、旅路につきました。